サーキットを走るには…?
★サーキットはどんなところにある…?どんなコースを走ればいいのか?

サーキットは、自動車等を走行させる専用の周回コースの事。基本的に多くのサーキットが、メインストレートと呼ばれる直線と、いくつかのカーブ(よくコーナーと呼ばれる)からなっている所謂ロードコースが一般的だ。

一口にサーキットと言っても、大小様々であり全国各所に点在している。また走行料金や、サーキットライセンスが要る、要らないなど営業の形態も様々だ。まずは、それほどスピード領域の高くないコース、全長1〜2キロ程度のコースで走行してみて、自分の力量とマシンの特性を知ることをオススメしたい。この規模のコースなら、走行料金もそれほど高くなく、また万が一クラッシュしたとしても大きなダメージを受ける可能性は低い。
サーキットを初めて走行する場合は、最寄のショップが主催する専有走行会に参加するか、走行経験者に連れて行ってもらい、一緒に走行するといいだろう。多くのサーキットでは、一般走行枠(スポーツ走行、フリー走行等と呼ばれる)を走行する場合にはサーキットライセンスの取得が必要だったり、講習を受けなければならない。専有走行会ならば、走行前のブリーフィングを受けるだけで走行できる。

・用意するもの

1)ウェア類 
サーキット走行はスポーツであり、他のスポーツと同様にウェア類などがある程度必要になってくる。そうした装備品を選ぶのも楽しいものだ。サーキット走行は原則、「肌の露出しない服装」で臨まなくてはならない。これは万が一に車両火災が発生した場合に、火傷しないように、という意味と、クラッシュした際に飛散物から身を守るためという意味もある。服装はしっかりと守りたい。難燃性素材でできているレーシングスーツで走行するのがベストだが、
MUSTではない(筑波サーキットのスポーツ走行では必須)。肌の露出しない長袖・長ズボン、できれば綿素材の燃えても溶けない素材が望ましい。デニム素材の上下などでも十分だ。

ヘルメットは様々な種類があるが、基本的に「帽体で耳が隠れるもの」を選ぶ事。所謂お椀型の半キャップは、サーキットによっては禁止されていることもあるからだ。ジェット型もしくはフルフェイス型が良いだろう。また、ヘルメットの規格も様々だが、本格的にレースをやろうと考えているならともかく、一般的に2輪用のヘルメットなどでも構わない。小規模なサーキットではレンタルも行っているのでそれを利用することもできるが、自分用が用意できればベストだ。
 また、グローブは数千円から様々なレーシンググローブが発売されている。サーキット走行には指の出ないタイプを選ぶ事。グローブのレンタルをしているサーキットもあるが、やはり自分用を用意したい。
 最後にシューズだが、レーシングシューズではなくても、運転のし易いスニーカーなどでも構わない。これもサーキット走行を重ねるのに伴って徐々にそろえていけばいい。

2)あると便利な道具など
 それほど難しいものは必要ではないが、あると便利なものを紹介しておこう。まずは、走行の前後などにタイアの空気圧を測るエアゲージだ。適正な空気圧にセットして走行できるツールであるのと同時に、自走でサーキットに行く場合、帰り道の空気圧を適正にチェックし安全に帰るためにも必要だ。是非用意しておきたい。サーキットでは通常、エアコンプレッサーはあるがゲージの貸し出しはしていない所が殆どである。 また、万が一のタイア交換用に十字レンチ又はインパクトレンチ、ジャッキがあるといい。純正で車載されていればそれでもいいが、使い易いものがあればそれに越した事はない。

 そして意外に必要になる可能性があるのが、予備の燃料携行缶。サーキットでの全開走行は、思ったよりも燃費が悪く、当初の予想よりもガソリンが減ってしまうことがある。サーキットによっては場内でガソリンを購入できるが、給油施設が場外の、しかも離れた場所にしかない事もあり、ガソリン携行缶に予備のガソリンを入れていった方がいい場合もある。携行缶はホームセンター等で入手可能だが、消防法適合品を必ず選ぶこと。ガス欠で帰れない…という事のないように注意したい。更には、意外とキャンプ用のテーブルや椅子があると便利だ。走行の合間にピットやパドックで休憩したりする場合に快適に過ごすことができる。

・走行の前に
・各ポストから掲示されるフラッグ(信号旗)の意味 (FIA H項に基づく)※モータースポーツ4輪用です
全てのコースで全ての旗が使用される訳ではないが、意味と対応を覚えておく必要がある。知らなかったでは済まされない。通常スポーツライセンス取得時に覚えるものである他、サーキットライセンス取得時、走行前のブリーフィングなどでも説明される。
  国旗
競技スタート旗。カート・ジムカーナ等でよく使用される。
  赤旗(レッドフラッグ)
競技又は走行の中断。全ポストで掲示される。振られたら減速しながらピットへ戻る。必要に応じ停車できる態勢をとる。全コース追い越し禁止。
  チェッカーフラッグ
競技又は走行の終了。振られたらスローダウンしてピットへ戻る。あと1周ではないので、その時点で減速すること。ドリフトするなんてもってのか。
  黒旗(ブラックフラッグ)
ペナルティフラッグ。指示を受けたドライバーは次の周回でピットイン、又は規則に定められた場所へ車両を停止させること。通常はゼッケンと同時に出されたり、指差しで出されたりする。
  黄旗(イエローフラッグ)
最も多く目にする旗だろう。この先障害物(車両、人など)あり。障害物を越えるまでは追い越し禁止。スピン車両がある場合など、最も多く出される。確実に守ろう。
  黄色と赤の縦じま旗(オイルフラッグ)
通称オイルフラッグ。この先にオイル、水、砂利、落下物などがあり滑りやすくなっている合図。通常問題が解決するか、3周程度掲示されると撤去される。
  緑旗(グリーンフラッグ)
全ての旗による規制の解除、オールクリアの合図。黄旗区間の直後のポストで出されることが多い。
  白旗(ホワイトフラッグ)
前方に低速走行車両があるという合図。スローダウンした車両や、オフィシャル車両、救急車なども含まれる。
  青旗(ブルーフラッグ)
速度差のある他の車両が、追い越そうとしている。進路を譲れの合図。振られ方によって意味がことなってくる(予選と決勝で異なる等)。通常のスポーツ走行ではあまり振られない。
  黒地にオレンジ丸旗(オレンジボール)
通称オレンジボール、又はオレンジディスク。車両に機械的トラブルが出ているという合図。掲示されたドライバーは次の周回でピットインして点検すること。通常はゼッケンと同時に出されたり、指差しで出されたりする。
  黒と白の斜め旗
スポーツ精神に反する行為をしたドライバーに対する警告。通常1度だけ掲示される。出されたら次の周回で必ずピットインし指示を受ける。