山本和正パーソナルサイト
失われた世界の門

この物語は、以前にテーブルトークのRPGとして一世を風靡したD&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)のリプレイを基に、各所に説明を加えて制作したものです。実在しない架空の世界で、中世ヨーロッパ風の文化の中で剣と魔法が世の中の力であるファンタジーの世界での物語です。実際のプレイは15年ほど前のもので、米国TSR社が設定世界としていた「ガゼッタ・ワールド」を舞台にしています。時代背景はいささかその設定世界とは異なりますが、国名、領土名、一部の領主の名前などを使用しています。

※第1章より、順に随時アップロードしていきます。お楽しみいただけると幸いです。(管理人)

実際のプレイ:1985年4月〜8月
小説の執筆:1985年8月〜現在

第1章(CHAPTER.1)
第2章(CHAPTER.2)
第3章(CHAPTER.3)
第4章(CHAPTER.4)
第5章(CHAPTER.5)

序章

剣と魔法の世界では、全てが「力」で決まる。

強い者が上に立つ世界である。腕力が強ければ剣を取って戦い、知恵があるなら強力な魔法を身につけ対抗していけば良い。能力を最大に生かした者が勝者である。それこそがこの世界での「力」となって構成されるのである。

しかし、大いなる存在(例えばCthulhuやYog-Sotorth、Buddha、Daiva、Ishtar、An)によってそれらが2つに分割される。いわゆる「法」と「混沌」である。それは人の信念となり、同じ考えを持つ者は互いに手を取り合う。そして、考えの相違は対立を生み、闘争本能に火をつける。その火はやがて炎となって燃え広がり、ぶつかることになる。だが、この2つに属さないものがある。中立である。中立は、2大勢力のどちらにも属さない者であり、自分の技量に絶対の自信を持つ者である。但し、少数派であるためここではとりあげない。

法と混沌、2つの力は渦を作り上げ、その配下を巻き込みやがて消えて行く。ビッグバンは遥か昔のことか、それとも未来のことなのか…。

「これを中止するのは、クウェーサードラゴンでも無理な話だ…。」
−ラダガスト・アーレス

「この世は一つのウロボロス(蛇)なのですよ。」
−K・ロイシャス

まさにこの法と混沌のバランスはコズミック・バランスと言える。このコズミック・バランスはどちらにも傾くことはない。誰も時流、時空を超えることはできない。例え大いなる存在といえどそれに逆らうことはない。彼らが創り出したものは何もないのだ…。

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©KAZUMASA YAMAMOTO