筑波スーパーバトル2011
去る12/9(金)に筑波スーパーバトルに久々にドライバーとしての仕事で(笑)筑波で走行してきた。このイベント、長年の歴史を持つREVスピード主催のイベントで、全国のチューニングカーが筑波に集結してタイムを争う、言わばチューニング雑誌の記録会のようなタイムアタック大会である。(言わずと知れた事だろうが(笑))この大会に、スーパーオートバックス名古屋ベイさんのインプレッサ(GVB)で参加したのだ。
このマシン、HKS製の既成ダンパーとバネをベースとし、SA名古屋ベイのオリジナル商品として減衰力を新たに設定し、より幅広いユーザーに使用できるアシづくりを目指して開発されたダンパーが入っており、筆者は兼ねてからスパ西浦でのテストドライバーを務めてきた。スパ西浦で1分1秒のマシンで、エンジン・ミッションはノーマル、軽量化も一切していない。ブレーキはエンドレス製のキャリパー、ローター、パッドを装着し強力だが、それ以外はノーマルである。座席もフルについているし、エアコン・オーディオも当然のように装着の”快適仕様”だ。一般ユーザーの使用を強く意識した仕様で、カリカリのチューニングはしない車両となっている。
前日の夕方に周辺に到着したのだが、今回は関東常総鉄道の石下駅前の旅館のようなホテルに宿泊。いつもの某ホテルや、某ホテルではなかったので新鮮だった(笑)前日は現地は雨で、前日テストを行っているショップも多かったようだが、どうやらヘビーウェットだったらしい。
筆者は事前テストもなくぶっつけ本番。スパ西浦で秋にテストして以来の走行となる。さあ、果たしてどんな雰囲気になるのか…と迎えた当日は、朝から雨。天気予報では朝には雨が上がっている筈だったが、結局降り続いていた。筑波サーキットに到着し、ドラミの時間頃には…みぞれまじりになり、雪(湿雪)になってしまった。気温は2度ぐらい。湿度も80%前後。結局午前中のアタックは見送られ、別企画の「ウェット選手権」が午前中行われることに(笑)しかし車両も温存したい筆者チームは参加せず。
当初は25分×2本、20分×1本のアタック時間が設定されていたが、こうしたイレギュラーなスケジュールになった事で、20分×2本のみのアタックとなってしまった。
ファーストアタックは13時過ぎ。まだウェットの状態であった。タイヤはDLNLOP Z1Star。基本的にラジアルタイヤのマシンの場合、「スパ西浦のタイムのプラス5秒が、筑波のタイム」という目安となる基準がある(筆者)。過去の様々なマシンのデータを見てもそれを物語っているからだ。
従って今回のターゲットタイムは恐らく、1分6秒となるだろうというのが筆者としての予想だった。
ウェットのアタック1本目は、柔らかめの減衰力をチョイスしたことによってロール量も大きく、またマシンのギア選択をいろいろ試していたこともあって7秒台に留まる。
それから急速に天候は回復し、気温は10度を超えて路面温度も8〜12度に。アタック2本目は、ほぼドライになった。数ラップしたところで6秒台に突入。そこから一旦ピットインし、減衰力を上げて再びアタックしたところで5秒台に入った。まだ少しロール量が多い、もう少し減衰力を上げていくぞ…という所で時間切れ。
結局5秒台での記録で終えることになった。
残念ながら走行時間が足らなかったが、手ごたえは十分。お店のコンセプトである「通勤や生活に使っている車だが、週末にはサーキット走行で楽しみたい。家族も乗せるので乗り心地はスポイルできないし、内装の軽量化はできない。」というユーザーに応えるための足回り開発であるのだが、この仕様…筑波レベルのスピード領域でも、限界減衰力に達しない懐の深さを持っている。緩めて柔らかめの設定にすれば、乗り心地は一層よくなるだろう。セダンタイプのGVBということもあり、挙動の変化は落ち着いており、危うい動きをすることがないのも安心できる。
開発において特に重視しているのは、リアのリバンプ側の動きで、ブレーキをリリースしながらのターンインの際、GVBの弱点でもあるリアの追従性をかなりカバーし、旋回性能を引き上げながらピーキーな動きをしない、フィーリングが実現されている。
それはエンドレス製の強力なストッピングパワーを持つブレーキシステムを装着しても可能であり、フロント・リア共に、荷重移動など基本に忠実なセオリー通りの運転をすることで安定したコーナリングができ、且つタイヤの接地面積も十分に出ていた。アライメント変化も適正である証拠だろう。
さらに、現在はセットでついているバネを装着しての走行だったが、例えば他社のバネに変えた場合でも、動きとして減衰力の調整だけで対応可能な、ベースとしてのダンパーとして選択できると感じた。
今後もテストを続けるそうなので、これからも楽しみなマシンだ。
